アメリカでのお酒の楽しみ方

           19/Dec/2002 ちょっと改定23/Jan/2003

お酒の楽しみ方
 「酒なんて好きに飲めばいいだろう」って考え方もありますが
 それでも「郷に入っては郷に従え」とも言いますから
 アメリカでちょっとお酒の楽しみ方特集です。

お酒を楽しむ場所と選び方
 アメリカではリカーライセンスと言うものがあってどこでもお酒が扱えるわけではありません。
 食事の時、お酒類はありませんと言われたり,外で買って持ち込んでいいよと言われる事もあります。
 また日本のように年齢の確認もせずに誰にでもお酒を出す事もしません。
 マサチューセッツ州などでは年齢確認の身分証明書を出せとバーの入り口に表示してある所もあります。

レストラン:
 レストランではふつう食事の前に食前酒やワインの注文を取ります。
 席の用意ができるまでウエーティングバーで一杯楽しんだりできます。
 小人数の時、中級以下のレストランではバーで食事メニューを頼んでしまう事もできます。
 ウエーティングバーやレストランでは普通、食前のカクテルやワインなどを楽しみます。
 ウイスキーなどの強いお酒(ハードリカー)やビールなどは飲まないようです。
 この手のお店は食事とともにお酒も楽しむ雰囲気ですね。

食前酒:ドライシェリー、カンパリソーダなど食欲を軽く刺激し、気分を楽しくするお酒
食後酒:ポートワインとかアマレット、アイリシュクリームのような甘いお酒やブランデーなどです。

  レストランの概念:
 いわゆる食堂でなくドレスコードがあり襟付きのシャツや上着,踵つきの靴と予約が必要なようなお店。
 テーブルクロスとナプキンとテーブルキャンドルがあるような。
 もちろんコーラや水で食事なんて雰囲気でなくちゃんとワインでも頼まないと・・・

ダイナーやイン:
 ダイナーやインは日本ではデニーズのようなファミレス風の食堂です。
 レストランと名乗っても大衆食堂的なこの手のクラスがたくさんあります。
 高級レストランのようにドレスコードも無くウエーティングバーなどもくだけたものです。
 プールバー(ビリヤード台)があったりします。
 ここでの飲み物はビールやバーボンです。
 食事も夜はビールといっしょに頼むことが多いです。
 夜も更けるとにぎやかになってアメリカ風居酒屋なんて感じも
 食事が中心かドリンクが主か感じでわかると思います。

バー:
 バーは日本のようにお姉さんがいるような所ではありません。
 バーカウンターにスツール、少々のボックス席のような感じです。
 ここは楽しくお酒や会話,音楽や雰囲気を楽しむ所です。
 カクテル,スコッチ、バーボン,ビールなど好きなものを楽しんで下さい。
 カウンターでは無料のスナックが置いてあるお店がおおいです。
 このスナック他のお客さんとシェアなんて事もあります。
 意外とおいしい食事代わりになるメニューがあったりします。

ラウンジ:
 ほとんどがボックスになった高級なお店です。
 ライブなどが入りテーブルにはキャンドル,すてきな夜景などが売り物です。
 もちろんテーブルチャージも掛かります。こんな所ではビールなどは頼み難いです。

もっと怪しげなお店:
 レゲエがんがん・クラブ風・トップレスのお姉さんのお店・・・
 面白そうですが誰か現地にお知り合いでもいなかったらおすすめできませんね!
 トップレスのお姉さんにチップをはずむとどんないい事があるのでしょう・・・

もしどこに行くのか迷ったら
 ちゃんとしたホテルに泊まっているのなら自分のホテルのバーがいいですね。
 間違えなく帰れますし,ぼったくられたりお勘定の心配もいりません。そんなに高くないですし。

 わからない時にはホテルのコンシュアーに聞いてもいいです。これが一番のお勧め。
 出掛けにホテルのドアマンにどこか近くていい店は何て聞くのも手です。
 タクシーのドライバーに聞くのはちょっとリスクがありすぎで上級者向きです。

 TGIフライデーのテックメック(テキサス風メキシコ料理)をおつまみに一杯楽しむとか、
 フーターズで目の保養をしながらなんて、有名チェーンを利用するのも安心です。

ハッピー・アワー:
 Happy Hour
は文字とおり、お酒飲みには幸せな時間です。
 普通夕方の4時か5時頃から7時頃までまだお店が混み合う前に設定されます。
 何がハッピーかと言うとほとんどのドリンクが半額など割引になります。
 (割引率はお店によって違います。一杯頼むと次の一杯が只なんて設定もあります。)
 さらに簡単なスナック(おつまみ)が無料だったり、お得なメニューがあったりします。

 ハワイなどのリゾ−トでは多くの店がHappy Hourを提供しています。
 ちょうど夕焼けの海や港を見ながらの一杯は格別楽しいですね。
 おかしな事にこの時間にハワイあたりでは日本人はあまり見かけません。
 一番いい時間に何をしているのでしょうか・・・?  大きなお世話かな。

 アメリカメインランドでも欧米人の多く来るリゾートではこのシステムよく見かけます。

 ちなみに夕方早い時間にお得なメニューや割引メニューを出すレストランがあります。
 このシステムはハッピーアワーでなく「アーリーバード・スペシャル」なんて呼ばれています。
 夕方なのに「早起き鳥」なんておかしな呼び方です。

お酒の頼みかた:
 ビール類:

 種類やメーカー名 バッドワイザー、クアーズ、ミラーなどを言います。
 瓶(ボトル)か生(ドラフト)かまたライトというアルコールの低いものもあります。
 瓶ビールはふつう小瓶です。ふつう、グラスはつかず瓶でビールをそのまま飲みます。
 日本風の大瓶633mlはアメリカではほとんどありません。
 (ビールを互いに注ぎあって飲むという風習が無いようです。)
 ドラフトはふつう1パイント(大きめなグラス)という量です。
 また18OZとかOZ(オンス)単位のメニューもあります。
 ドラフトが瓶より美味しくお勧めです。瓶は野球場で飲むようなものです。
 (野球場ボールパークで売っていたBadは危険防止用にプラスチック瓶でした。)

 大手メーカーの他に地元のビールがあります。
 これはマイクロブリュワリービアーといい個性的な美味しいビールがあります。
 ぜひ、マイクロブリュワリービアーがある?って聞いてみて下さい。

 ビールの専門店ではサンプラーと言う見本があります。
 小さなグラスに数種類のビールを用意してくれます。
 ふつうとても安い有料ですがこれはお味見におすすめです。
 お酒に弱い人ではこれだけで十分に酔っ払えます。
 ホノルルのお店では3種類を無料で飲ませてくれました。

 日本のように「取りあえずビール」と言う注文方法は無いようです。

ワイン類:
 これは難しい部分です。
 高級なレストランではびっくりするほど多彩なワインリストがあります。
 日本ではお肉類には赤ワインとか魚介類には白とか言いますがこれはこだわらなくていいと思います。
 価格と好みの兼ね合いでもしわからない時には担当のウエイターなどに
 具体的に赤でしっかりしたボディで何ドルくらいのお勧めのものはとか聞いた方がいいです。
 もう一つの方法はハウスワインがあるかたずねます。
 ハウスワインはその店のお勧めワインで価格も安くふつうグラス単位で注文できます。
 よくわからなくて値段で選んだりすると悲惨な事になる事もありますよ。
 できればシャルドネ、メロ、カベルネなどの品種や産地は覚えておいた方がいいですね。
 ワインは一応、ラベルチェックとか開栓儀式などがあります。
 私はソムリエさんがいるような所にはあまり縁がありません。

シャンペン類:
 アメリカで日本と違ってポピュラーなのがスパークリングワインです。
 これはシャンペンに似ています。
 違いはフランスのシャンパニュー地方でできた公式なスパークリング ワインだけがシャンペンと名乗れます。
 本物のシャンペンは高くそれ以外は大きな違いはありません。
 スパークリングワインは大衆的な価格からあり少し華やかな食事の時間が楽しめます。
 テーブルサイトに氷の入ったシャンペンバケツがおかれ何だか贅沢っぽいです。
 これもお店によってはグラスで頼める銘柄を置いてある事があります。

 シャンペンやスパークリングワインは意外とアルコールが強くて酔いますのでご注意です。

ウイスキー類:
 スコッチとかバーボンとかでも頼む事ができます。
 そのお店のお勧めの銘柄が出てきます。
 ですがふつうは銘柄で頼むようです。
 頼み方は銘柄・量・飲み方です。
 ダニエルス・ブラック シングル ロックとかです。
 ストレートの時はお水が他にほしい時はwith チェーサーと言います。
 水割りはウイスキーandウオーターです。
 ハイボール(炭酸割)はウイスキーandクラブソーダです。
 私は未だになかなかClubの発音が上手に通じません。
 (単にソーダと言うとコークが欲しいのかと言われますよ。ソーダは炭酸飲料の総称です。)

カクテル類:
 日本での注文と違う事があります。
 例えばアメリカで一番スタンダードなカクテル「マティーニ」は
 日本ではせいぜいドライとかの選択しかありませんが、しかし
 アメリカでは ジン、ウオッカ(vodkaボドカ)とベースを聞かれます。
 次にロングかショートか聞いてきます。
 ロングはタンブラーに入っています。これは氷を入れるか聞かれます。
 ショートはふつうのカクテルグラスのマティーニです。
 さらにオリーブは幾つ入るなんて聞かれる事もあります。
 レモンピールはどう?(レモンの皮で香りをつけます)

 「マティーニ」とだけ注文すると・・・質問だらけです。
 ですから先に「ドライジンマティーニ・ショート・2オリーブ」って頼んじゃえばいいのでしょう・・・
 ・・・・・Subwayのサンドイッチと同じでこちらの好みを言うのが当たり前なのでしょうが・・・

 カクテル類はジャンボのものが出てきたり、すてきな色やきれいに飾られていたり楽しいものです。
 ブラッディメアリなどはアメリカではセロリ味の効いたスパイシーなどがあり日本との違いが面白いです。
 ダイカリDAIQUIRI、マルガリータなどよく飲まれています。
 もちろん名前だけで注文できる物も多いです,いろいろ楽しんで下さい。
 この類も意外と酔いが回るお酒がおおいですね〜 ご注意を・・・

ウエルドリンクとコールドリンク
 カクテルやウイスキーを頼む時、名前だけを言って注文するのをウエルドリンクと言います。
 お店のお勧めのお酒を使いますのでふつうの料金です。
 ジンはタンカーレにしてねとかベルモットはチンザノにしてとか
 銘柄を指定する注文をコール(Call)ドリンクと言います。
 ふつう物によってですが少し料金がたかくなります。
 高級スコッチ・バーボンやシングルモルトはコールドリンクでなく別メニューの料金です。

おつまみ:
 バーやラウンジでは簡単なスナックが用意されます。
 フードメニューで簡単な食べ物が頼む事もできます。
 その簡単なものがなかなか素晴らしいものに出会う事もあります。
 小食な我が家ではこれで食事代わりになる事もありました。

酔っ払い方:
 楽しくお酒を楽しんで下さい。
 ベロベロに酔ったり、大声で騒いだりすると嫌われます。
 周りの空気を読んで下さい。一人で浮くのははずかしい。

 周りの人から話し掛けられたりする事もあります、はずかしがらず楽しんで下さい。
 お酒を楽しむところでは喫煙可がほとんどです。
 スペシャルシガーがおいてあり、葉巻の匂いがガンガンなんてのも珍しくないです。

お金の払い方:
 レストランやダイナーではチェック(伝票)で払います。
 チップは15〜20%くらい、または1ドリンク最低$1以上です。

 バーでは2種類あります。
 大衆的なところでは1ドリンク毎に代金を支払います。
 キャッシュオンデリバリーと言い1ドリンク毎にチップも払います。 最低$1以上です。
 カウンターではお札を置いておくとバーテンさんがその中から代金を引いてお釣りを返します。
 帰るとき、カウンターでもドリンクの数分チップを置きます。

 ホテルバーなどでは伝票で払います。
 代金は部屋につける事もカードで払う事も、もちろん現金で払う事もできます。
 チップは伝票に自分で書き込むか、現金で置きます。
 ふつうは20%くらいになるよう切り上げます。
 チップが上手に払えるかが粋に飲めるかの条件です。?

ご注意:
 私などは酔っ払うと気が大きくなってガンガン行ってしまいます。
 しかし日本と違って酔っ払いだからと大目に見てはもらえません。
 酔っ払って自制ができないのは一人前の大人として扱われないそうです。
 支払いやカードの利用など十分気をつけて下さい。
 またお帰りの時も日本のように安全とは限りませんので少しご自制を・・・